着信音を作る
  	最近、iPhoneユーザーが増えてきたことを実感しています。
    電話の着信音(マリンバ)が聞こえたので、上着のポケットび入っているiPhoneを確認しようとした時、私よりも早くiPhoneを確認していた人がいたのですが、それと同時に、後ろから「もしも〜し」という声が聞こえたのです。
    偶然なのですが、着信音の聞こえる範囲に3人いたのです。
    ドコモもiPhoneを扱うことで確実にユーザーが増えますので、このようなエピソードが珍しいことではなくなるかもしれません。
    
    iOS7では着信音が追加されたり、デフォルトが変更されたりしています。
    選択の幅がかなり広がった着信音ですが、すべての方が満足できるとは限りませんし、人それぞれ「お気に入り」というものもあるでしょうし、「こだわり」の域に達している方もいらっしゃることでしょう。
    iPodにもなるiPhoneなのに、iPodの曲を着うたフルにできないという現実も、不満の種になりかねません。
  	そうなると、やはり、自分で納得できる着信音を追加していく必要が出てきます。
  	
  	
    ここでは、自分で選んだ曲を着信音として、iTunesを使ってiPhoneに登録する方法を紹介します。
    
    
一般的な着信音の作り方
		初めに、一般的な着信音の作り方からを紹介します。
		
		説明の前に、大まかな手順を紹介しておきます。
		
		<注意>
		ここでは、着信音にしたい曲がすでにiTunesのライブラリに登録されているものとして進めていきます。
		
		
		手順1:iTunesの設定を確認する。
		手順2:ミュージックライブラリから選曲し、着信音にしたい部分を抜き出す。
		手順3:拡張子を変更して着信音にする。
		手順4:iTunesに着信音として登録する。
		手順5:iTunesと同期して、iPhoneに転送する。
	
		「iTunesで着信音を作る」といっても、「着うたフル」を作れる訳ではありません。
		同じiTunesを使うiPodでは、当たり前のように曲を聴けるため、1曲まるまる着信音に登録できそうな気もしますが、登録できる着信音の時間には制限があります。
		まぁ、仕方がないので、制限内で作ることにしましょう。
		では、1つ1つ説明していきます。
		
	
手順1:iTunesの設定を確認する
 
		Fig.1-1 環境設定ウィンドウ
		iTunesを立ち上げて下さい。
		「iTunes」から「環境設定」を選択して下さい。
		「表示」の所に、いくつかチェックボックスが並んでいます。
		この中の、「着信音」にチェックが入っているか確認して下さい。
		なければ、チェックを入れて下さい。
		このチェックが入っていることで、iTunes左のサイドバーに「着信音」の項目が現れ、iPhoneと着信音のやりとりができるようになります。
		
	
 
		Fig.1-2 読み込み設定ウィンドウ
		次に、その画面の「CDがセットされたとき」の右側にある「読み込み設定」を選択して下さい。
		読み込み設定ウィンドウが開きますので、読み込み方法が「AACエンコーダ」になっているか確認して下さい。
		なっていなければ、「AACエンコーダー」にして下さい。
		
		この部分が「AACエンコーダー」になっていないと、このページの目的の1つである「m4aファイルへの変換」が難しくなります。
		必ず確認して下さい。
	
手順2:ライブラリから選曲し、着信音にしたい部分を抜き出す
		着信音として登録できる時間は40秒までです。
		40秒で収まる曲なら良いのですが、そんな曲はほとんどないので、一般的な曲を使いたい場合は、部分的に使うことになります。
		(横浜銀蝿の「しりとりロックンロール」は14秒)
	
 
		Fig.2-1 「情報を見る」を選択
		では、iTunesのライブラリから選んだ曲を右クリックして、「情報を見る」を選択して下さい。
		Windowsの場合は、「プロパティ」です。
	
 
		Fig.2-2 「オプション」タブ
		情報ウィンドウが開いたら、「オプション」タブを選択して下さい。
		ここに、「開始時間」と「停止時間」があります。ここに時間を入れることで、その曲のどこからどこまでかを指定します。
		どちらも、「1:23.456」という感じで指定します。
		あらかじめ、時間の目星を付けておくことも必要ですが、ここで実際に時間を指定し、「OK」を押すことでライブラリにある曲の演奏時間が変更されるので、それを聴くことによる最終確認も必要です。
		
		抜き出したい時間を入力し終えたら、情報ウィンドウはもう必要ないので閉じて下さい。
	
 
		Fig.2-3 指定部分を抜き出す
		ライブラリの曲から、もう一度右クリックして下さい。
		今度は、「AACバージョンを作成」を選択します。
		その瞬間から、iTunesは、時間指定した部分のAACバージョン(m4aファイル)を作成し始めます。
	
 
		Fig.2-4 時間指定の曲が追加された
		しばらくすると、ライブラリにAACバージョンが追加されます。
		Fig.6の例では、4秒のAACバージョンが作成されています。
	
 
		Fig.2-5 時間指定を解除
		ここからは、作成したAACバージョンで話を進めるので、時間設定したオリジナルの方は、時間指定を解除して構いません。
		Fig.7のように、チェックを外せばそれでOKです。
		
		時間指定を解除しないと、普通に曲を聴こうとしても、指定した時間で演奏されますので、解除することを忘れないようにしましょう。
	
手順3:拡張子を変更して着信音にする
		では抜き出したAACバージョンのファイルで作業を進めていきます。
		作業しやすくするために、このAACバージョンのファイルを、ライブラリからデスクトップへコピーしましょう。
		
		ライブラリ画面のまま、AACバージョンの楽曲部分をデスクトップにドラッグします。
		
    次に、デスクトップにコピーしたファイルの拡張子を変更しますので、ファイルを右クリックし、「情報を見る」を選択します。
		
	
 
		Fig.3-3 拡張子を変更
  	情報ウィンドウの中に、名前と拡張子がテキスト表示されていますので、ここで拡張子を変更します。
	  "m4a"を"m4r"にして下さい。
	  
    私がそうなのですが、デスクトップのファイルに拡張子が表示されていれば、情報ウィンドウを開かなくても、デスクトップ上でファイル名の変更と同様に拡張子も変更できます。
	
 
		Fig.3-4 拡張子変更確認
		拡張子を変更したとき、何らかの確認があるかもしれませんが、「.m4r」で突き通して下さい。
		これで、拡張子の変更が完了しました。
		
		
    
		Windowsのやり方は分かりません。
		拡張子を変更できればOKなので、各自ググって下さい。
		<追記>
		コントロールパネルから、拡張子を表示するという設定にした方が良いそうです。
    
	
 
		Fig.3-5 ライブラリの着信音を削除
		必要な着信音は、現在デスクトップにあります。
		iTunesのライブラリにある着信音は一時的なものであり、もう必要ないので削除してしまいましょう。
		
		削除したい着信音のところで右クリックし、「削除」を選択して下さい。
	
手順4:iTunesに着信音として登録する
 
		Fig.4 着信音を登録
	  では、拡張子を変更したファイル(着信音)を、iTunesに着信音として登録しましょう。
		以前はiTunes経由によるファイル操作で登録していたのですが、せっかく拡張子を変更して着信音ファイルになったわけですから、拡張子を活かした登録方法を紹介します。
		
		では、デスクトップにある着信音ファイル(.m4r)をダブルクリックして下さい。
		ただそれだけです。
		
		この着信音リストに追加されれば、ここでの作業は完了です。
		デスクトップにある着信音ファイルも削除して構いません。
		
    もし、登録されていない場合は、着信音ファイル(.m4r)とiTunesの関連付けがされていないと思いますので、着信音ファイルをダブルクリックするのではなく、右クリックして、iTunesで着信音ファイルを開く方法を選択して下さい。
	
手順5:iTunesと同期して、iPhoneに転送する
		あとはiPhoneに転送するだけです。
		
		iPhoneを接続して、iTunesに認識させて下さい。
		認識したら、「着信音を同期」にチェックして、登録した着信音にもチェックして下さい。
		「すべての着信音」を選択すれば問題ないと思います。
		 準備ができたら「同期」を押しましょう。
		準備ができたら「同期」を押しましょう。
		バックアップなど時間がかかるかもしれませんが、これでiPhoneに転送されます。
		(同期時のバックアップですが、私はスキップしています)
	
 
		Fig.5-2 iPhoneで着信音を確認
		同期処理が終了したら、iPhoneで確認してみましょう。
		「設定」ー「サウンド」で、「着信音」をタップして下さい。
		標準で用意されている着信音よりも先に、作った着信音たちが並んでいるはずです。
	
注意事項
  	ここで紹介した着信音の作り方は、時間を短くするだけの方法ですので、実際にやってみて気になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、「ブチ切り」になってしまいます。
		時間内に完結しないのであれば、フェードさせるのが実用的です。
		しかし、iTunesはサウンド編集を目的としたソフトではないので、フェードさせたい場合は、サウンド編集を目的としたソフトで編集してから、登録や転送をするようにして下さい。
	
着うたフルにする
		ここまでは、一般的に知られている着信音の作り方を紹介しました。
		着信音ファイルの作り方や、iPhoneへの転送方法が分かったところで、念願の「着うたフル」を作りましょう。
		作ると言っても、加工前のフルコーラスファイルと入れ替える方法です。
		これまでの流れもあるので、サンプルで作った「みんな集まれ!キョウリュウジャー」を着うたフルにする方法を紹介します。
	
手順1:ファイルの保存場所を確認する(開いておく)
		きちんと登録された着信音ファイルと、フルコーラス音源を着信音にした偽装ファイルを入れ替えるので、iTunesでの保存先を知っておく必要があります。
		iTunesの「環境設定」から確認できます。
		
		詳細タブに、iTunes Mediaフォルダの場所を示すパスが記述されています。
		お使いの環境に合わせて記述されたパスですので、どなたも同じ方法で参照できます。
		保存場所が分かったところで、そのフォルダーを開いておきましょう。
		着信音のファイルは、「Tones」フォルダーに格納されていますので、開いておきます。
		
		「一般的な着信音の作り方」で作った着信音が確認できます。
	
手順2:フルコーラスのm4aファイルを作成する
 
	
		着信音として登録するために時間指定した行程ですが、ここでは時間指定せずにAACバージョンを作成します。
		楽曲の情報で、時間指定したままでしたら、指定時間を削除するなりチェックを外すなり、フルコーラスの状態にしておきましょう。
		
		目的の楽曲で右クリックし、AACバージョンを作成します。
		
		フルコーラスのAACバージョンが作成されたので、同じ再生時間の楽曲が並びます。
		
		
			AACバージョンとはm4aファイルのことなのですが、CDを読み込む時にすでにAACで読み込んでいれば、そのファイルはすでにm4aファイルのはずです。
			しかし、オリジナルのファイル形式に関係なく、着うたフル用のファイルが必要なので、この手順で説明しました。
		
    
    では、作成したAACバージョンの楽曲をデスクトップに移動しましょう。
		
		一般的な着信音の作り方と同様に、ライブラリ画面のまま、作成したAACバージョンをデスクトップに移動します。
		この動作では「コピー」が実行されますので、ライブラリに残ったファイル(作成したm4aファイル)は削除しておきましょう。
	  
手順3:拡張子を変更して着信音にする
 
	
		では、先ほど作成したファイルの拡張子を変更します。
		これも、一般的な着信音の作り方と同様です。
		
		ファイルを右クリックして、「情報を見る」を選択します。
	
 
  
  	情報ウィンドウの中に、名前と拡張子がテキスト表示されていますので、ここで拡張子を変更します。
	  "m4a"を"m4r"にして下さい。
	  
    
	  ファイル名に拡張子が表示されている場合は、そのまま拡張子を変更した方が楽チンです。
	  
  
手順4:着信音ファイルを入れ替える
		単純にファイルを入れ替えれば良いのですが、念のため、着信音のバックアップを取っておきましょう。
		バックアップと言ってもファイル名を変更するだけで十分です。
		
		では、ファイルを「上書き」しましょう。
		この「上書き」というのが重要で、私のように、結果的に入れ替われば良いと思ってやると失敗します。
		必ず「上書き」をするようにして下さい。
		
    GUIの特徴を活かした上書き方法です。
    ファイル名も拡張子も同じなので、ファイルを移動すれば上書きできるという訳です。
    ポイントは「上書き」ですので、「上書き」さえできればOKです。
    クドいようですが、「ファイルが入れ替われば良い」ではなく、「上書きできれば良い」ですので、ご注意ください。
    
    これは、OS次第なのですが、私の環境では以下のようなアラートが出ました。
		
    「上書き」でファイルを入れ替えることが目的ですので、然るべき行動を取りましょう。
  私は、「置き換える」を選択しました。
手順5:iPhoneへ転送する前に注意すること
		あとはiPhoneに転送するだけですが、確認しておくことがあります。
		ここで紹介している方法は、iPhone(iTunes)を騙す方法です。
		「制限時間を守ってると見せかけて、実はフルコーラス」という状態で転送しなければなりません。
		今だと、こんな感じでしょうか。
		
		フルコーラスのファイルを作成し、着信音として拡張子を変更し、着信音フォルダ内で着信音ファイルを上書きするところまでは、順調かと思います。
	
 
	
		ここで私がやってしまったこと・・・
		つい、ライブラリで確認してしまったのですが、情報を確認するだけで、再生時間が更新されてしまったのです。
		そのまま同期しても、当たり前のようなメッセージが出ました。
		「確認してはいけない」という結論に辿り着くまで、何度もやり直しました。
		決して、ファイル情報を確認しないようにしましょう。
	
		
		ファイル操作で偽装ファイルと入れ替えても、iTunesの着信音ライブラリでは制限時間内の「お利口ファイル」と認識されていることを確認しましょう。
		決して、ファイル情報を確認しないようにしましょう。
	
手順6:iTunesと同期して、iPhoneに転送する
		準備ができたら、あとはiPhoneに転送するだけです。
		しかし、きちんと偽装できていれば、最新の状態と認識され、転送されません。
		そこで、一度iPhone内の着信音を削除し、転送し直す方法をとります。
	
 
	
		では、iPhoneを接続したiTunesにおいて、「着信音を同期」のチェックを外して同期しましょう。
		「削除されますよ」といったメッセージが出ますが、構わず削除します。
		同期が終わったら、iPhoneにて着信音を確認してみて下さい。
		もちろん消えているはずです。
	
 
	
		iTunesに戻り、「着信音を同期」にチェックをして同期しましょう。
		着信音のないiPhoneに着信音を同期するので、今度はきちんと転送されるはずです。
		しかも、その転送される着信音は偽装されているファイルです。
		
		転送された着信音を確認してみましたが、リスト的には何も変わりません。
		実際に聞いてみましょう!
		
		単なる確認ではなく、フルコーラスを最後まで聞いてみて下さい。
		カスタマイズの充実感を感じるかもしれません。
	
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